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MTGの公式サイト(英語)にて連載されていた、体系的MTGプレイング講座「Level One」を筆者の備忘メモとして翻訳・要約していく記録である。
筆者
そんなわけで要約と翻訳を掲載していく。
訳は誤りもあり得るので適宜原文にもあたってみていただきたい(そしてDeeplにかなり頼っている)。
参考
LEVEL ONE: THE FULL COURSEMTG(英語)
LEVEL ONE – THE BASICS OF MANA マナの基本【要約】
参考
LEVEL ONE – THE BASICS OF MANAMTG(英語)
【要約】内容はこんなかんじ
- マナはMTGの根源的なリソースだぞ
- デッキ構築の根底にあるマナベースとマナカーブを知ろう
- 悲しみのマナフラッド・マナスクリューに立ち向かうべし
【翻訳】THE BASICS OF MANA
ということで以下訳である。
Posted in Level One on August 18, 2014 By Reid Duke
マジックのほとんどすべてのゲームは、プレイヤーが土地をプレイすることから始まる。
マナはマジックの基盤となるリソースの1つである。
マナがなければ、ゲームをプレイすることはできない。
前回はマジックのゲーム性に焦点を当てたが、今日はゲームのもう一つの重要な側面である「デッキ構築」について触れてみたい。
マナはゲームプレイとデッキ構築の両方で中心的な役割を果たしており、これを理解することがマジックをマスターするための第一歩となる。
デッキ構築において最も重要な概念は、「マナベース」と「マナカーブ」の2つである。
適切なマナが得られなければ呪文を唱えられないのと同じように、デッキ構築の際にもマナは制限要因となる。
マナベースがデッキに合っていてはじめてクリーチャーや呪文をプレイできるのだ。
マナベース
デッキのマナベースとは、土地と、(マナクリーチャーである)《葉光らせ/Leaf Gilder》や(土地サーチ及び加速スペルである)《ニッサの巡礼/Nissa’s Pilgrimage》のような補助的な手段を指す。
マナベースは単純なものもあれば(例えばリミテッドの白単なら平地が17枚)、複数の色のマナや特殊な能力を持つ土地、間接的にマナを生み出す方法(アーティファクトやクリーチャー、その他スペル)など、非常に複雑なものもある。
マナベースはこうあるべき、という確固たるルールはない。
しかし、ここで私が提示できることは、出発点として役立つはずだ。
HOW MANY LANDS TO PLAY 土地は何枚必要?
従来の考え方では、土地はデッキの40%強を占めるべきとされている。
つまり、40枚のデッキであれば土地は17~18枚、60枚のデッキであれば24~25枚程度になる。
これは、長年にわたって多くのプレイヤーが試行錯誤して構築されてきた構成である。
このようなガイドラインを常に守っていれば、大きな間違いを犯すことはほとんどないはずだ。
とはいえ、微調整を検討する要素はいくつもある。
マナを出すための土地以外の方法があるかどうかを検討しよう。
《葉光らせ/Leaf Gilder》のようなクリーチャーの存在は、デッキが機能するために必要な土地の数に影響を与えうる。
このようなマナクリーチャーはイコール土地1枚に換算できるわけではない。
それは土地をまず用意できていなければ唱えられないからだ。
第2に、除去されやすいことを考えると、信頼性が落ちる。
第3に、通常このようなデッキではマナを伸ばし続けたいため、《葉光らせ/Leaf Gilder》をプレイしつつも最初の数ターンは土地を置きたいものだ。
こういった理由から直接土地としてはカウントできないが、《葉光らせ/Leaf Gilder》2枚を採用したリミテッドデッキでは18枚入れようとした土地を17枚に減らす明確な理由にはなる。
また重要なポイントとして、そもそも自分のデッキがどれくらいのコストを要求するかということもある。
仮に4マナ以下のカードで構成されたデッキを組んでいれば、7マナ、8マナのカードを複数枚使っているプレイヤーほど多くの土地を必要としないだろう。
色マナ
より難しいのは、色マナのバランス問題である。
1色しか使わない場合はあまり関係あないが、3色以上を使うようになると、少々厄介なことになる。
マジックでは、パワーと一貫性の間に小さなトレードオフが存在することがよくある。
プレイする色が多ければ多いほど、使用できるカードの種類も多くなる。
そのため、すべてが順調に進んだときには、より強力なドローができる可能性がある。
しかし、プレイする色が増えると、呪文をプレイするための適切な色のマナがなくて困る可能性も高くなり、デッキの機能の一貫性(信頼性)が低下する。
パワーと一貫性の適切なバランスを見つけるのは難しいものだ。
マナベースに関しては、「どのようなツールを利用できるか」ということが重要なポイントになる。
最もシンプルなケースでは、基本的な土地(Plains、Island、Swamp、Mountain、Forest)のみというもの。
基本土地のみを使う場合、パワーと一貫性のバランスを取るために2色デッキが実際のところは適している。
1色しか使いたくない場合は、それで構わないが、2色目に使いたい魅力的なカードがある場合は、安心して使うべきだろう。
2色であれば、ほとんどのゲームで両色の呪文を唱えることができる(すべてのゲームではないが、多くのプレイヤーが「許容できる高い割合」と考えるゲームにおいて)。
2色より多くなると、問題が出てくる。
しかし、それは最も単純なケースの説明である。
デッキビルダーは大工のようなもので、良い道具を使えば使うほど、より複雑なプロジェクトに取り組むことができるのだ。
特殊土地や、土地以外のマナの出し方は非常に強力で、デッキで複数の色をプレイするのに役立つ。
このように、複数の色のマナを出すことができるカードがたくさんあれば、3色デッキも安心してプレイすることがでる。
ただし、3色以上のカードを使うのはかなり高度なテクニックなので、2色や3色のデッキに慣れるまではやめておいたほうがいいだろう。
複数の色を使用する場合でも、1~2色を中心にデッキを構成し、他の色への依存度を少し下げた方が得策である場合がある。
例えば、黒と赤を中心とした封印されたデッキで、《取り憑かれたスカーブ/Possessed Skaab》を2枚入れてプレイしたいとする。
その場合は青マナ源を3~4個に抑えたデッキでも良いかもしれない。
《取り憑かれたスカーブ/Possessed Skaab》を唱える準備ができるまでに、青マナ源を手に入れることのほうが多いだろう。
たとえそうでなくても、手札に1枚のカードが少しの間使えなくとも、完全な大惨事ではない。
これは一般的に「色のタッチ」と呼ばれています。
3色のマナに均等に依存したデッキをプレイすることは可能ですが、難しい。
結局のところ、うまくいかないことが多ければ多いほど、正確にうまくいくことは少ない。
ここでは、出発点となるガイドラインをいくつかご紹介しよう。
- 40枚デッキの場合、ある色のマナを出す土地をどうしても最初の手札に入れたいのであれば、その色を出す土地を最低でも9枚か10枚(安全を期して11枚)はプレイすべきだろう。
- 60枚のデッキでは、その色を出す土地を最低でも15~16枚(安全を期して17~18枚)プレイする必要がある。
マナカーブ
マナの問題は、プレイする土地の数や種類を決めただけでは完全に解決しない。
どのような呪文を使うかや、デッキ全体の構成にも影響する。
デッキのマナカーブとは、マナコストの異なるカード(軽いカードと重いカード)のバランスのことある。
通常よりも重いカードが多いデッキを「高マナカーブ」、軽いカードが多いデッキを「低マナカーブ」と呼ぶことがある。
5マナのカードばかりでプレイしていると、最初の4ターンは何もプレイできないので、失敗に終わってしまう!
逆に、1マナの弱い呪文ばかりのデッキでは、最初の1ターン以降はベストなプレイができないだろう。
各マナコストのカードを少なくとも2、3枚持つことには大きな価値があるのだ。
ほとんどのものがそうであるように、マナカーブは科学的に正確ではない。
各マナ・コストのカードを何枚プレイすべきかという「マスター・フォーミュラ」はない。
この質問に対する答えは、状況によって大きく異なるのだ。
あなたはどのようなカードを手に入れることができるか?
ゲームに勝つための戦略は何か?
対戦相手はゲームの各ポイントで何をしている可能性が高いか?
マナカーブの概念は、すべてのデッキにとって重要だが、高速クリーチャーデッキの場合は、それが最も明確となる。
クリーチャーを使って素早く大量のダメージを与えるのが目的なら、1~2ターン目から勝負に出たいだろう。
構築されたデッキの中には、1マナで12枚、14枚、あるいはそれ以上のクリーチャーをプレイするものもある。
繰り返しになるが、これは戦略の問題である。
もしあなたの目的が素早いクリーチャーの展開で勝つことではないなら、1マナや2マナのクリーチャーを何十枚もプレイすることは、あなたのデッキを水増しすることになり、より強力な呪文の数を減らすことになる。
ゲーム序盤にできるカードはいくつかあるべきだが、それがいくつであるべきかという神秘的な数字はない。
相手がどのくらいのスピードを持っているかを自問してみてほしい。
1ターン目にすぐに防御を開始しなければならないのか?
それとも3ターン目まで何もプレイしないことがあってもいいのか?
マナスクリューとマナフラッド
悲しいことに、新しいプレイヤーは皆、マジックを始めて間もない頃にこれらの概念を学ぶことになる…。
マナスクリューは土地を思うように引けなかったときの呼称であり、マナフラッドは土地を引きすぎたときの状態の呼称となる。
このようなことは、どのプレイヤーにも、どのデッキにも、どのレベルの競技にも起こりうることであり、それは単にゲームの一部なのだ。
しかし、心配は無用である!
マナスクリューしてしまうゲームは癪に障るかもしれないが、引くことのできる土地の数にばらつきがあることは、マジックというゲームを豊かにするものであり、マジックをおもしろいゲームにしているのだ。
デッキ構築やゲームプレイ中において、マナスクリューやマナフラッドに対処するためにできることがある。
まずはマナベースとマナカーブの構築をしっかりと行うことから始まるが、他にもいくつかの技がある。
マナフラッドのリスクを軽減するために、マナフラ受けを用意することだ。
マナフラ受けとは、それ自体は必ずしも価値が高いわけではないが、ゲーム後半で余ったマナを活用できるカードのことである。
なお、長いゲームの中で、8枚、9枚、あるいはそれ以上の土地を引くことは、まったく普通のことである。
マナフラ受けがあるときは、より多くの呪文を引きたいと思うかもしれないが、必然的に必要以上の土地を引くことになっても、少なくとも何らかの用途に使うことができる。
マナスクリューの影響を軽減するためには、相手の重いカードと交換できる軽いカードをデッキに入れるのが良い。
私からの一番のアドバイスは、「土地を間違って引くことは、ゲームの中では当たり前のこと」と認識することである。
イライラしないように気をつけるべきだろう。
初心者にありがちなのは、マナスクリューやマナフラッドのたびに、デッキに土地を追加したり削除したりして、過剰にカバーしようとすることである。
数十試合後に、うまくいかないパターンに気づいたら、そこから学んで適応できるようにしておくとべきだろう。
重要なのは、目先のフラストレーションに理性的な判断を奪われないことなのだ。
EXAMPLE シールドデッキ例
シールドデッキの例を示す。
マナベースに注目してみてほしい。
(※訳注:原文にて各カード画像を確認できる)
赤緑中心のデッキだが、除去(《残酷な蘇生/Cruel Revival》)と強いクリーチャー(《猛火のヘルハウンド/Blazing Hellhound》)のために黒をタッチしている。
まず《葉光らせ/Leaf Gilder》と《隕石/Meteorite》が土地カウントに影響している。
また、カードをもう1枚引く安価なカードである《エルフの幻想家/Elvish Visionary》が2枚あることで、このデッキがゲームの序盤で行き詰まったときに、より多くの土地を見つけることができる。
こういった要素を鑑みて、土地は17枚で行くのがベストだろう。
次に、色マナについてはどうだろうか。
黒はタッチカラーでしかないので、通常のゲームで1枚は引ける程度の黒マナ源を用意したいところだが、それ以上にする必要はない。
黒マナの供給源は3つでも良いが、4つあれば理想的だろう。
ありがたいことに、このデッキには《隕石/Meteorite》、《進化する未開地/Evolving Wilds》、《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》があり、助けとなる。
沼1枚で(《進化する未開地/Evolving Wilds》と合わせて)黒マナ源が4つになり、これで完璧だ。
デッキの残りの部分は緑と赤でかなり均等になっているので、森と山を均等に近い形で配置したい。
しかし、最序盤のはほとんどは緑のカードをプレイする。
このデッキはできるだけスムーズに動くべく、早い段階で《エルフの幻想家/Elvish Visionary》を唱えられるようにしたい。
《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》を緑マナの供給源として、《進化する未開地/Evolving Wilds》を赤と緑の両方として数えて、森7枚と山7枚で、緑が9枚、赤が8枚になる。
このデッキは5ターン目までに赤と緑の両方のマナが必要なので、《隕石/Meteorite》はカウントしないことにする)。
もし18枚目の土地を入れるなら、それは森にするだろう。
この例により、マナベースを構築する際に考えるべきことの基本を理解してもらえたと思う。
もしあなたのデッキが良いマナベースとバランスの取れたマナカーブを持っているなら、あなたはマジックの最も危険な落とし穴の1つを避けることができる。
マナ事故に無力感を覚えるのではなく、マナをうまく使えるようになれば、成功への道を歩むことができるだろう。
おわりに
ということでLEVEL ONE 基本講義の第2回目「What is Magic?」について要約・翻訳をしてみた。
MTGのゲームとしての特徴を今一度認識できる記事になっている。